ワンポールテントは、高さがありスタイリッシュなデザインが特徴。
しかし、ソロキャンプで使用する際、「サイズが大きくて荷物がかさばるのでは?」と心配される方もいるでしょう。
結論から言えば、ワンポールテントはソロキャンプにとてもおすすめ。
その理由は、1人でも簡単に設営・撤収ができ、しかもコンパクトに収納できるモデルが多く、ソロスタイルとの相性が非常に良いからです。
この記事では、ソロキャンプにワンポールテントを使う際のメリットと注意点を詳しく解説していきます。
ワンポールテントのデメリット
まずは、ソロキャンプでワンポールテントを使う際に考慮すべきデメリットについて、具体的に見ていきましょう。
デッドスペースが多い三角形状
ワンポールテント最大の弱点は、テントの端にかけて高さが急激に低くなる三角形状の構造。
このため、居住スペースとして使える範囲が限られ、特に端のほうでは荷物の出し入れや着替えといった基本動作で窮屈さを感じやすくなります。
また、天井が斜めに迫ってくる構造は、圧迫感を覚える要因にもなり、長時間の滞在では快適性に影響を与えることがあります。
特に体格が大きい人や、高身長の方にとっては、動作スペースの制限がストレスになることもあるでしょう。
そのため、購入前には最大のテント高だけでなく、実際に動ける範囲や、テント内部で快適に座れる高さかどうかも重視して選ぶ必要あり。
実店舗での確認や、レビュー・寸法図などをよく読み込んでおくとよいでしょう。
中央のポールが空間を分断する
ワンポールテントはその構造上、中央に1本のポールを立ててテント全体を支える仕組み。
このポールは設営をシンプルにする反面、室内空間のレイアウトに一定の制限をもたらします。
たとえば、センターポールのせいで寝る位置や荷物置き場、テーブルなどの配置に工夫が必要になります。
一部のモデルではポールをオフセット(中心からずらす)設計のものもありますが、基本的には中央にあるため、広々と使いたい方には少し不便と感じるかもしれません。
また、悪天候時や長時間テント内で過ごす場合には、ポールの存在が動線を妨げたり、狭さを感じる原因になることも。
この問題を軽減するには、あらかじめ持参するキャンプギアのサイズや数を想定して、事前にレイアウトのシミュレーションをしておくことが重要。
特にコットやテーブル、ランタンスタンドなど、設置スペースを必要とするギアを使う予定がある場合には、寸法の把握と試し張りを推奨。
さらに、大型のギアが多い方は整理整頓の工夫も求められます。
コンパクトな収納ボックスや吊り下げ式の収納を活用すると、テント内を効率よく使えるようになります。
ワンポールテントのメリット
続いて、ソロキャンプにワンポールテントを使うメリットを詳しく見ていきましょう。
これらの特徴を理解すれば、初心者でも扱いやすく、快適なキャンプ体験が実現できます。
1人でも簡単に設営・撤収できる
ワンポールテントは、その名の通りポール1本でテント全体を支える構造が大きな特徴。
設営手順は非常にシンプルで、まずテント本体を地面に広げ、ペグを使って四隅を固定したあと、センターポールを立てるだけでほぼ完成。
複雑なフレーム構造や複数のポールを組み立てる手間がないため、初心者でも迷わずスムーズに設営・撤収が可能。
特に日没間際や悪天候時など、スピーディーに設営したい場面では、その手軽さが大きな利点になります。
撤収時も同様に手順が簡潔で、短時間で片付けを済ませることができるため、撤収後に移動の予定がある日にも重宝。
その結果、テントの設営や片付けにかける労力を最小限に抑えられ、ソロキャンプ本来の楽しみである自然の中での自由な時間をたっぷり満喫できます。
ポールの数が少なく、コンパクトに収納できる
ワンポールテントは、ポールが1本しかないという構造から、部品点数が少なく、収納性に優れている点も大きな魅力。
収納時にはポールと幕体をそれぞれコンパクトに折りたたむだけなので、かさばることがなく、リュックやサイドバッグにもスッと収まります。
さらに、アルミやカーボンなどの軽量素材を使ったポールを選ぶことで、全体重量の軽量化も図れます。
シールドタイプ(フロアレス)のモデルを選べば、グランドシートやフレームを省略できるため、持ち運びの負担がさらに軽減。
こうしたコンパクト性と軽量性の両立により、徒歩キャンプ・バイクキャンプ・自転車旅といった、荷物をできるだけ減らしたいスタイルにも非常に適しています。
また、狭いサイトや木々の多い林間エリアでも設営スペースが確保しやすく、設営場所の自由度が高いのも、他のテントにはないメリット。
ソロキャンプ向けワンポールテントの選び方
ここからは、数あるワンポールテントの中からソロキャンプにぴったりなモデルを選ぶためのポイントを紹介。
コンパクトな装備で効率よく快適な空間を作るためには、テントの特徴を理解し、自分のスタイルに合ったタイプを選ぶことが重要。
座敷スタイルとの相性が良い
ワンポールテントは座敷スタイルと非常に相性が良く、特にテント端の低い部分を有効活用できるのが大きな特徴。
座敷スタイルとは、地面にマットやグランドシートを敷き、座椅子やロースタイルのチェアを使ってリラックスするスタイルのことを指します。
このスタイルを採用することで、テント全体の空間を効率よく使えるだけでなく、天井が低い部分でも無理なく快適に過ごすことが可能。
さらに、ロースタイルのチェアや軽量マットを組み合わせれば、収納性も高く、持ち運びも容易になるという利点あり。
天候に左右されやすいキャンプ場でも、床との接地面積を広く確保できる座敷スタイルは、安定感があり、快適性を損なわないキャンプ空間を構築できます。
また、テントの高さを抑えることで、使用するフレームやパーツのサイズや素材を軽量なものに切り替えられるため、荷物の全体的な重量も大きく軽減されます。
コンパクトな道具構成で移動を重視するソロキャンパーにとって、座敷スタイルは最適な選択肢となるでしょう。
シールドタイプを選ぶとさらに軽量化
シールドタイプ(床なしタイプ)のワンポールテントは、特に荷物の軽量化を重視するソロキャンパーにとって理想的な選択肢。
通常のテントでは地面との接地面にフロアが付いていますが、シールドタイプではこのフロアが省略されているため、その分テント全体の重量を軽くできます。
この構造により、地面の状況に応じてグランドシートやコットなどを自由に組み合わせられる柔軟性が生まれます。
コットを活用すれば、椅子・マット・グランドシートの機能を一台でまかなうことができ、結果的に装備の総数を減らすことが可能。
また、荷物が少なくなることで、設営・撤収のスピードがさらに上がり、移動を繰り返す旅スタイルのキャンプにもぴったり。
特に自転車キャンプやバックパックキャンプのように、荷物の重量とサイズにシビアな制限がある状況では、シールドタイプのワンポールテントが大きな力を発揮します。
快適性と機動性を両立したいキャンパーには、ぜひ検討してほしいテントスタイル。
まとめ
ワンポールテントは、一見すると大きくて扱いにくそうに見えるかもしれませんが、実際にはソロキャンプに非常に向いたテントです。
1人での設営・撤収が簡単で、軽量かつコンパクトに収納できる点は大きな魅力。
デッドスペースや中央ポールといったデメリットも、座敷スタイルや道具の選び方次第で十分にカバー可能です。
「軽快に」「自由に」ソロキャンプを楽しみたい方にとって、ワンポールテントは理想的な選択肢と言えるでしょう。