キャンプの準備をしているとき、
「子どもの世話でなかなか進まない…」と感じたことはありませんか?
たしかに、荷物をそろえたり道具を点検したりと、やることが多い中で子どもを見ながらの準備は大変です。 でも、実は心配いりません。
というのも、キャンプでは子どもたちが自らお手伝いしたがることが多いのです!
家の中とは違う自然の中では、木々のにおいや風の音、地面の感触など、五感すべてが刺激されます。 そんな刺激に囲まれると、子どもは好奇心いっぱいで「やってみたい!」という気持ちが芽生えるのです。
親が大変に感じる準備の時間も、視点を変えると子どもの成長を間近で見られる大切なひととき。
この記事では、我が家の娘の体験談を交えながら、
年齢別におすすめのお手伝いアイデアをご紹介していきます。
ぜひ最後まで読んで、次のキャンプのヒントにしてみてください。
何でも一緒にやりたがる子どもたち
「本当に子どもがお手伝いしてくれるの?」と半信半疑の方も多いかもしれません。
その気持ち、よくわかります。
家では「片づけて」「手伝って」と言ってもなかなか動いてくれないのに、 キャンプで急に頼りになるなんて信じられない、と思いますよね。
でも、キャンプでは子どもが想像以上に積極的に動いてくれる場面が本当にたくさんあります。
我が家もそうでした。
むしろ「手伝いたい!」と向こうから言ってくるほどで、親のほうが驚かされました。
ここからは、そんな我が家のちょっと感動的な体験をご紹介します。
パパと一緒にテント設営で親子の距離が縮まった日
キャンプ場に到着し、いよいよテント設営開始。
周囲には木陰や広場もあり、子どもにとっては絶好の遊び場。 「きっとすぐ遊びに行ってしまうかな」と思っていました。
ところが、当時5歳だった娘が「ママ!」と近づいてきて、 「何かお手伝いする!」と真剣な表情。
「それなら軽い荷物でも」と思っていたら、
娘はパパのそばに行って、一緒にテントの荷物を運び始めたんです!
しかも、普段は「パパはイヤ」と距離を置きがちだった娘が、 この日は笑顔でパパに寄り添い、息を合わせて作業していました。
ペグ打ちではトンカチを持つ手が少しおぼつかなかったものの、 パパが優しく教えると、「できた!」と嬉しそうに笑っていました。
この日を境に、ふたりの関係は変わりました。
それまであまり話をしなかった娘とパパが、家に帰ってからも「キャンプの時みたいに○○しよう」と話すように。
テント設営という作業を通して、親子の距離がぐっと縮まった瞬間でした。
水汲みも遊びに!洗い場が冒険の舞台に
テント設営がひと段落すると、次は夕食の準備のための水汲みへ。
「ちょっと面倒な作業だな」と思っていたのですが、 娘は「わたしも行く!」と元気よくついてきました。
キャンプ場の洗い場までの道は、木々の間を抜けるちょっとした小道。 娘はそれをまるで冒険のように感じていたようで、 「ここにリスさんいるかな?」と目を輝かせながら歩いていました。
重たい水を何往復も運ぶのは大人でも大変ですが、 娘はバケツの端をしっかり持ち、「次も運ぶ!」と繰り返してくれました。
その姿に、親として驚きと感動が入り混じった気持ちになりました。
自然の中では、ただの作業が子どもにとって“遊び”や“チャレンジ”に変わる。
環境が変わるだけで、子どもはこんなにも頼もしくなるのかと実感した一日でした。
年齢別:子どもが楽しめるお手伝いアイデア
キャンプは、子どもにとって“非日常”の体験がたくさん。
そんな中でお手伝いを通じて、自然に成長していく姿を見ることができます。
ただし、無理をさせないためにも、年齢に合ったお手伝いを選ぶのがポイントです。
以下では、未就学児と小学生に分けておすすめのお手伝いをご紹介します。
未就学児(3〜6歳)
この年齢の子は、好奇心のかたまり。何にでも首を突っ込みたがります。
ただ、まだ体力や判断力が未熟なため、大人の見守りと一緒に楽しむことが大切です。
- 軽い荷物(マット・シュラフ・クッションなど)を運ぶ
- ペグを一緒にトントンと打つ(大人と交互に)
- 水や薪を運ぶ(軽い分量で)
- 虫を探す係、ゴミ拾い係など遊び感覚で役割を作る
「すごい!」「ひとりでできたね!」といった声かけで、 やる気と達成感を引き出しましょう。
小学生
小学生になると、ある程度の力や判断力も備わってきます。
この時期は「責任感」や「自分でできる喜び」を育むチャンス。
小学校低学年
- テーブルやチェアの組み立て
- 寝袋やマットの配置
- 簡単な料理(野菜を洗う・ちぎる など)
- ゴミ分別や洗い場までの運搬など、小さなリーダー的役割
「一緒にやろう」と誘い、手本を見せながら任せていくことが大切です。
小学校高学年
- テントの設営や撤収を部分的に任せる
- 焚き火の準備(火の扱いは必ず大人が管理)
- 一品料理の担当(火を使わないサラダやホットドッグなど)
- スケジュール管理やタイムキーパー役など責任ある仕事
「任せてもらえた」ことで生まれる自信が、子どもの背中を大きく押してくれます。
まとめ:キャンプは子どもの成長が見える瞬間
キャンプは、子どもにとってまさに“成長の宝庫”。
自然の中で、普段とは違う経験を通じて、「できた!」という達成感を何度も味わえます。
- 未就学児には「一緒に楽しむ」スタンスで
- 小学生低学年には「挑戦できる環境」を整え
- 高学年には「責任ある役割」を積極的に任せる
そして、失敗も立派な成長の一部。
うまくいかないことに直面したときこそ、そっと見守り、「大丈夫、チャレンジしたのがすごいよ」と声をかけましょう。
そうすれば、子どもたちはまた一歩、たくましくなっていきます。
キャンプという自然の教室で、
子どもたちとともに心に残る時間を過ごしてください。
その体験は、きっと家族の絆をより一層深めてくれるはずです。