仕事のメールを書いているとき、「別件ですが、このことも確認したい」「本題とは違う内容を追加で伝えたい」という場面がありますよね。
そんなときに使いやすいのが「別件ですが」という表現です。
しかし、上司や取引先など目上の相手に送るメールでは、「そのまま使って失礼にならない?」「もっと丁寧な言い換えはある?」と迷う方もいるのではないでしょうか。
「別件ですが」はビジネスメールでも使われる表現ですが、相手や状況、前後の文章によっては、少し唐突な印象を与えることがあります。
そのため、クッション言葉を添えたり、メールの目的に合わせて言い換えたりすると、より丁寧で自然な文章になります。
この記事では、「別件ですが」をメールで使ってもよいのか、相手に唐突な印象を与えやすいケースや丁寧な言い換え表現、上司・取引先・同僚など相手別の使い方をわかりやすく紹介します。
メールの文章に迷ったときに応用しやすい例文も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
「別件ですが」はメールで使っても大丈夫?

「別件ですが」は、ビジネスメールでも使われている表現です。
現在話している内容やメールの本題とは異なる話題に移るとき、「ここから別の話題になります」と相手に知らせる役割があります。
たとえば、業務の進捗についてやり取りをしているメールの最後に、別の予定について確認したい場合などに使えます。
「別件ですが、来週の会議の日程について確認させてください。」
このように書けば、話題が切り替わったことを相手にもわかりやすく伝えられます。
ただし、「別件ですが」という表現自体に、相手への敬意を直接示す敬語が含まれているわけではありません。
そのため、上司や取引先など、より丁寧な対応が求められる相手には、クッション言葉を添えると自然です。
たとえば、「恐れ入りますが、別件でご相談がございます」「本件とは別に、一点確認させていただきたいことがございます」などの表現があります。
また、別の用件について長く説明する必要がある場合は、同じメールに追加するよりも、新しいメールとして送ったほうが相手にとってわかりやすいこともあります。
メールを分けるべきか迷ったときは、「相手が後から必要なメールを探しやすいか」「一つのメールに複数の対応事項が混ざらないか」「それぞれの用件に返信が必要か」という点を考えてみましょう。
相手が内容を把握しやすく、必要な対応を判断しやすい伝え方を選ぶことが、丁寧なメールにつながります。
「別件ですが」が失礼に見えるケース
「別件ですが」は誤った表現ではありませんが、使い方によっては相手に唐突な印象を与えることがあります。
特に注意したいのは、それまでの話題が終わっていない状態で、急に別の用件を伝えるケースです。
たとえば、相手から質問を受けているにもかかわらず、回答を十分にしないまま「別件ですが」と新しい話題に移ると、「先ほどの話は終わったのかな?」と相手を戸惑わせてしまう可能性があります。
話題を切り替える前に、まずは本題への回答やお礼を伝え、文章に一区切りつけることが大切です。
話題を切り替えるタイミングや前置きの具体例については、別件を自然に切り出すメールの書き方でも詳しく紹介しています。
また、依頼やお願いをするときに、「別件ですが、こちらもお願いします」とだけ書くと、少し事務的で一方的な印象になることがあります。
目上の相手や取引先には、「恐れ入りますが」「お手数をおかけしますが」などのクッション言葉を添えると、文章がやわらかくなります。
さらに、別の用件の重要度が高い場合にも注意が必要です。
契約内容の確認や納期の変更など、相手に見落とさず確認してもらいたい内容をメールの最後に「別件ですが」と付け加えると、他の文章に埋もれてしまう可能性があります。
重要度が高い内容や返信が必要な用件は、件名を分けて新しいメールとして送る方法も検討しましょう。
「別件ですが」が相手に失礼な印象を与えるかどうかは、言葉そのものだけで決まるわけではありません。
相手との関係や用件の重要度、文章全体の流れを考えて使うことが大切です。
丁寧に言い換えるならこの表現

「別件ですが」を丁寧に言い換えたい場合は、相手やメールの目的に合わせて表現を選びましょう。
単純に難しい言葉へ置き換えるのではなく、「相談したい」「確認してほしい」「情報を共有したい」など、別の用件の目的が伝わる表現を使うと、相手にも内容を理解してもらいやすくなります。
ここでは、ビジネスメールで使いやすい3つの言い換え表現を紹介します。
恐れ入りますが、別件でご相談がございます
「恐れ入りますが、別件でご相談がございます」は、上司や取引先など、丁寧な対応が求められる相手に使いやすい表現です。
「恐れ入りますが」というクッション言葉を入れることで、相手への配慮を示しながら話題を切り替えられます。
特に、相手に判断をお願いしたい場合や、時間を取って相談に乗ってもらいたい場合に使いやすいでしょう。
たとえば、次のように使えます。
「恐れ入りますが、別件でご相談がございます。
来月のスケジュールについて、一度お打ち合わせのお時間をいただくことは可能でしょうか。
」
この表現を使うときは、続けて「何について相談したいのか」を具体的に書くことがポイントです。
「ご相談がございます」だけでは相手が用件を判断しにくいため、できるだけ簡潔に相談内容を伝えましょう。
また、急ぎの相談ではない場合は、「お時間のある際にご確認いただけますと幸いです」など、相手の都合に配慮した一文を添えると、さらに丁寧な印象になります。
追加で一点、ご確認をお願いいたします
「追加で一点、ご確認をお願いいたします」は、現在の話題に関連する確認事項を付け加えたいときに使いやすい表現です。
「別件ですが」と書くほど内容が離れていない場合にも使えます。
たとえば、資料の内容についてやり取りをしていて、別の箇所も確認してほしい場合には、次のように書けます。
「追加で一点、ご確認をお願いいたします。
資料3ページ目の日付について、こちらの認識で相違ないでしょうか。
」
最初に「一点」と伝えることで、相手は確認事項の数を把握しやすくなります。
ただし、実際には複数の質問があるのに「一点」と書くと、相手を混乱させてしまうことがあります。
確認事項が複数ある場合は、「追加で二点ございます」「あわせて以下の点をご確認ください」など、内容に合わせて表現を変えましょう。
また、相手に手間のかかる確認をお願いするときは、「お手数をおかけしますが」を添える方法もあります。
相手がメールを読んだときに、何を確認すればよいのかすぐに理解できる文章を意識しましょう。
本件とは別に、共有事項がございます
「本件とは別に、共有事項がございます」は、相手に情報を伝えておきたい場合に使いやすい表現です。
確認や返信を求めるのではなく、連絡事項や変更点などを知らせるときに適しています。
たとえば、次のように使えます。
「本件とは別に、共有事項がございます。
来月より担当者が変更となる予定です。
詳細が決まりましたら、改めてご連絡いたします。
」
「共有事項がございます」と最初に伝えることで、相手は「ここから別の情報が書かれている」と理解しやすくなります。
ただし、相手に対応してほしい内容がある場合は、「共有事項」という表現だけでは目的が十分に伝わらないことがあります。
返信が必要なら「ご確認をお願いいたします」、判断してほしい場合は「ご相談がございます」など、目的に合った表現を選びましょう。
相手別の言い換え例
「別件ですが」の言い換えは、メールを送る相手との関係によって選び方が変わります。
上司や取引先には丁寧さを意識し、社内の同僚にはわかりやすさや簡潔さを重視すると、自然なメールになります。
ここでは、相手別に使いやすい表現と例文を紹介します。
上司に送る場合
上司にメールを送る場合は、「別件ですが」と直接話題を切り替えるよりも、クッション言葉を添えると丁寧な印象になります。
相談したい場合には、次のように書けます。
「恐れ入りますが、別件でご相談がございます。
来週の打ち合わせについて、日程を変更させていただくことは可能でしょうか。
」
確認したい場合には、次のような表現も使えます。
「本件とは別に、一点確認させていただきたいことがございます。
来月の研修日程について、参加予定日をご教示いただけますか。
」
上司にメールを送るときは、「何をしてほしいのか」をわかりやすく伝えることも大切です。
相談なのか、確認なのか、報告なのかを明確にすると、相手も返信内容を判断しやすくなります。
また、急ぎではない場合は、「お手すきの際にご確認いただけますと幸いです」と添えると、相手の都合に配慮した文章になります。
取引先に送る場合
取引先へのメールでは、丁寧さに加えて、用件を明確に伝えることを意識しましょう。
たとえば、別の依頼を追加したい場合は、次のように書けます。
「恐れ入りますが、本件とは別に一点お願いがございます。
来月分の資料につきましても、ご送付いただくことは可能でしょうか。
」
確認事項を追加する場合は、次のような表現も自然です。
「お手数をおかけしますが、追加で一点ご確認をお願いいたします。
納品予定日について、現時点で変更の予定はございますでしょうか。
」
取引先へのメールでは、相手に追加の対応をお願いすることもあります。
その場合は、「別件ですが、お願いします」と簡潔に済ませるよりも、クッション言葉を添えたほうがやわらかい印象になります。
一方で、丁寧にしようとして文章が長くなりすぎると、用件が伝わりにくくなることもあります。
「話題を切り替える表現」「具体的な用件」「相手にしてほしいこと」の順番を意識すると、読みやすいメールになります。
社内の同僚に送る場合
社内の同僚へのメールでは、上司や取引先ほどかしこまった表現を使う必要がない場合もあります。
相手との関係性にもよりますが、次のような表現が使いやすいでしょう。
「別件ですが、来週の会議について確認させてください。
」
「追加で一点、確認をお願いします。
」
「本件とは別に、共有しておきたいことがあります。
」
丁寧さを保ちながら、簡潔に伝えることがポイントです。
ただし、社内メールでも相手が別部署の担当者であったり、初めて連絡する相手であったりする場合は、少し丁寧な表現を選んだほうが自然なこともあります。
「恐れ入りますが、別件で一点確認させてください」など、相手との距離感に合わせて調整しましょう。
また、社内メールでは複数の用件を一つのメールにまとめることもあります。
その場合は、箇条書きを使ったり、「1点目」「2点目」と整理したりすると、相手が必要な対応を把握しやすくなります。
複数の内容を1通にまとめる場合は、メールで複数の用件を読みやすく伝える書き方も参考にしてください。
避けたい表現と書き方
「別件ですが」を言い換えるときは、丁寧な言葉を使うことだけでなく、相手が読みやすく、用件を理解しやすい文章にすることが大切です。
まず注意したいのは、話題を突然切り替える書き方です。
「別件ですが、○○してください。
」
このように、前の話題を終えずに急に依頼を書くと、一方的な印象を与えることがあります。
「ご確認ありがとうございます。
引き続きよろしくお願いいたします。
恐れ入りますが、別件で一点ご相談がございます。
」
このように本題に一区切りつけてから話題を変えると、自然な流れになります。
また、「ついでに」「ちなみに」といった表現も、用件によっては注意が必要です。
日常会話では自然ですが、重要な依頼や確認事項に使うと、用件を軽く扱っているように見える場合があります。
特に取引先や目上の相手には、「追加で一点」「本件とは別に」「恐れ入りますが、別件で」などの表現を選ぶと、用件の切り替わりが伝わりやすくなります。
別の用件を長々と書くことも注意したいポイントです。
一つのメールに複数の重要な用件が含まれていると、相手が一部の用件への返信を忘れたり、必要な情報を後から探しにくくなったりすることがあります。
内容が大きく異なる場合や、それぞれに返信が必要な場合は、メールを分ける方法も検討しましょう。
さらに、「別件ですが」と書いたあとに、相手に何を求めているのかわからない文章にしないことも大切です。
「ご相談がございます」「ご確認をお願いいたします」「共有いたします」など、用件の目的を明確にすると、相手が対応しやすくなります。
丁寧なビジネスメールとは、難しい敬語をたくさん使った文章とは限りません。
相手が内容を理解しやすく、必要な対応を判断しやすい文章を意識することが大切です。
まとめ

「別件ですが」は、ビジネスメールでも使われる表現です。
ただし、上司や取引先など丁寧な対応が求められる相手には、「恐れ入りますが、別件でご相談がございます」「追加で一点、ご確認をお願いいたします」「本件とは別に、共有事項がございます」など、用件に合わせた言い換えを使うと自然です。
大切なのは、「別件ですが」という言葉を使うかどうかだけではありません。
話題を切り替える前に本題を一区切りさせること、別の用件の目的を明確にすること、相手に追加の手間をかける場合はクッション言葉を添えることも意識しましょう。
また、重要な用件や内容が大きく異なる話題は、別のメールとして送ったほうが相手にとってわかりやすい場合があります。
相手との関係性やメールの内容に合わせて表現を選べば、丁寧さを保ちながら、伝わりやすいビジネスメールを作成できます。
「別件ですが」と書いてよいか迷ったときは、「相談」「確認」「共有」など、その用件の目的に合わせて言い換えてみてください。

