Wordで文字を入力していると、「何もしていないのに下線がついた」「横線が勝手に入って消せない」と困ることがあります。
実は、Wordで「勝手に下線がつく」と感じる現象には複数の原因があります。
たとえば、ページ幅いっぱいに伸びる横線なら「段落罫線」、文字そのものにつく下線なら「文字書式」、青文字+下線なら「ハイパーリンク」、赤や青の波線なら「校正機能」が関係している可能性があります。
そのため、やみくもに設定を変更するのではなく、まずは自分のWordに表示されている線の種類を見分けることが解決への近道です。
この記事では、Wordで下線や横線が勝手につく原因から、今すぐ消す方法、二度と勝手に表示させないための設定まで順番に解説します。
Wordで勝手につく線はどれ?まず種類を確認

Wordに勝手に線が表示されたら、最初に「どのような線なのか」を確認しましょう。
見た目によって、原因と対処方法が大きく異なります。
ページ幅いっぱいに伸びる横線
文字のすぐ下ではなく、ページの横方向に長い線が表示されている場合は、段落罫線の可能性があります。
Wordには、特定の記号を入力してEnterキーを押すと、自動的に罫線へ変換する機能があります。
この線は普通の文字ではないため、DeleteキーやBackspaceキーを押しても簡単には消えないことがあります。
文字の下に付く普通の下線
入力した文字そのものに下線が付いている場合は、フォントの「下線」設定を確認します。
「ホーム」タブにある「U」のボタンがオンになっていたり、誤って「Ctrl + U」を押したりしたことが原因として考えられます。
また、コピーした文章の書式や文書のスタイルに下線が設定されている場合もあります。
青文字+下線
URLやメールアドレスを入力した直後に文字が青くなり、下線が付いた場合は、Wordがその文字列をハイパーリンクとして自動認識した可能性が高いです。
「http」「www」「@」などを含む文字列で発生しやすくなります。
普通の下線とは原因が違うので、ハイパーリンクを解除するか、自動リンク化の設定を変更します。
赤・青などの波線
文字の下に赤や青などの波線が表示される場合は、通常の下線ではなく、Wordの文章校正機能による表示の可能性があります。
スペルや文法、表記などについてWordが確認を促している表示なので、文字装飾として付けられた下線とは別物です。
左側に出る縦線
文章の左側の余白に縦線が表示される場合は、「変更履歴」が関係している可能性があります。
誰かが文書を修正した場所などを示すために表示されるもので、フォントの下線設定を解除しても消えません。
この場合は「校閲」タブから変更履歴を確認します。
Wordで横線が勝手に入る原因と消し方
Wordで突然ページ幅いっぱいの横線が入った場合は、まず段落罫線を疑ってみましょう。
「—」「===」「___」などで横線になる理由
Wordには入力内容を自動的に書式へ変換する「入力オートフォーマット」という機能があります。
たとえば、特定の記号を連続して入力したあとにEnterキーを押すと、Wordが区切り線を入力したと判断し、段落罫線へ変換することがあります。
そのため、「線を入力した覚えはないのに、Enterを押したら突然横線が出た」という現象が起こります。
横線がDeleteやBackspaceで消えない理由
段落罫線は「―」などの文字を並べて表示しているわけではありません。
段落そのものに罫線という書式が設定されています。
そのため、横線の後ろにカーソルを置いてDeleteキーやBackspaceキーを押しても、期待どおりに削除できない場合があります。
「文字を削除する」のではなく、「段落に設定された罫線を解除する」という考え方がポイントです。
ホーム→罫線→「枠なし」で横線を消す
勝手に入った横線が段落罫線の場合は、線に関係する段落にカーソルを置き、「ホーム」タブから罫線の設定を確認します。
罫線メニューから罫線を解除する項目を選択することで、横線を削除できます。
操作直後に横線へ変換されたのであれば、「元に戻す」を利用する方法もあります。
横線が消えない場合に確認するポイント
罫線を解除しても線が残る場合は、その線が本当に段落罫線なのかを確認しましょう。
線をクリックして選択できるなら図形として挿入されている可能性があります。
表の中だけに表示されるなら表の罫線、ページ下部なら脚注の区切り線、毎ページ同じ位置に出るならヘッダーやフッターに設定された線なども考えられます。
横線が二度と勝手に入らないようにする設定
段落罫線が何度も勝手に作成されて困る場合は、自動書式の設定を変更しておくと再発防止になります。
入力オートフォーマットの「罫線」をオフにする
Windows版Wordでは、「ファイル」→「オプション」→「文章校正」→「オートコレクトのオプション」と進みます。
「入力オートフォーマット」タブを開き、罫線を自動作成する設定を確認します。
不要であればチェックを外しておきましょう。
これにより、記号を入力してEnterキーを押したときに、意図せず段落罫線へ変換されるのを防ぎやすくなります。
Windows版Wordでの設定手順
基本的な流れは以下のとおりです。
- 「ファイル」をクリックする
- 「オプション」を開く
- 「文章校正」を選択する
- 「オートコレクトのオプション」を開く
- 「入力オートフォーマット」を選択する
- 罫線に関する自動設定をオフにする
- 「OK」をクリックして設定を保存する
Wordのバージョンによって項目名や表示位置が多少異なる場合があります。
Mac版Wordでの設定について
Mac版WordではWindows版とメニュー構成が異なるため、同じ手順で設定画面が表示されるとは限りません。
利用しているWordのバージョンによって設定項目の位置も異なる可能性があるため、オートコレクトや入力時の自動書式に関する設定を確認してください。
設定を戻したい場合
自動書式を再び利用したくなった場合は、変更した設定画面を開き、外したチェックを再度オンにします。
罫線を便利に使う場面もあるため、自分の作業スタイルに合わせて設定しましょう。
文字そのものに下線が勝手につく場合
ページ幅いっぱいの横線ではなく、文字そのものに下線が付いている場合は、フォントやスタイルの設定を確認します。
Ctrl + Uで下線がオンになっていないか確認
Wordでは「Ctrl + U」で下線のオン・オフを切り替えられます。
気付かないうちにショートカットキーを押してしまい、その後入力した文字すべてに下線が付いているケースがあります。
下線が付く文字を選択し、「Ctrl + U」を押して解除できるか確認してみましょう。
ホームタブの下線設定を解除する
「ホーム」タブのフォント欄にある「U」ボタンでも下線を解除できます。
対象となる文字を選択して「U」をクリックします。
下線には実線、二重線、点線など複数の種類があるため、必要に応じて下線メニューも確認してください。
Ctrl + Spaceで文字書式をリセットする
どの設定が原因なのか分からない場合は、対象の文字列を選択して「Ctrl + Space」を押す方法があります。
Ctrl + Spaceは、直接設定された文字書式を既定の状態へ戻す際に便利です。
ただし、段落やスタイルそのものに原因がある場合は、これだけでは解決しないことがあります。
スタイルに下線が設定されている場合
下線を解除しても再び付いたり、特定の段落だけ同じ状態になったりする場合は、「スタイル」に下線が組み込まれていないか確認しましょう。
「ホーム」タブの「スタイル」から現在適用されているスタイルを確認します。
スタイル自体に下線が設定されている場合は、個々の文字から下線を消すだけでなく、スタイルの設定を見直す必要があります。
URLやメールアドレスが青文字+下線になる場合
URLやメールアドレスだけに青い下線が付くのであれば、ハイパーリンクの自動設定が原因として考えられます。
原因はハイパーリンクの自動設定
Wordには、インターネットアドレスやメールアドレスを自動的にハイパーリンクへ変換する機能があります。
そのためURLなどを入力すると、青文字+下線のリンク形式に変わることがあります。
これはWordの不具合ではなく、自動書式機能による動作です。
今付いているハイパーリンクを削除する
すでにリンクになっている文字列は、対象を右クリックして「ハイパーリンクの削除」を選択すると解除できます。
リンク情報が削除されても見た目の書式が残る場合は、文字色や下線設定も確認してください。
今後自動でリンクにしない設定
自動リンク化そのものを止めたい場合は、
「ファイル」→「オプション」→「文章校正」→「オートコレクトのオプション」→「入力オートフォーマット」
と進みます。
そこで「インターネットおよびネットワークのアドレスをハイパーリンクに変更する」に関する設定をオフにします。
これにより、URLやメールアドレスを入力するたびに下線付きリンクへ変換されるのを防げます。
設定を元に戻す方法
再びURLを自動的にリンクへ変換したくなった場合は、同じ設定画面を開き、外したチェックを入れ直します。
設定変更後に期待どおり動作しない場合は、一度Wordを再起動して確認しましょう。
赤や青の波線が勝手につく場合
赤や青などの波線は、フォントの下線とは性質が異なります。
Wordが文章をチェックした結果として表示している可能性があります。
赤い波線が表示される主な理由
赤い波線は、Wordがスペルなどを確認した結果として表示されることがあります。
固有名詞や専門用語など、Wordの辞書に登録されていない単語でも指摘されることがあります。
そのため、赤い線が表示されたからといって、必ずしも入力内容が間違っているとは限りません。
青い波線が表示される主な理由
青系の線についても、文章校正や表記に関するWordからの指摘として表示されることがあります。
表示内容はWordのバージョンや校正設定によって異なる場合があります。
線が表示されている箇所を確認し、Wordから提示される候補や説明を確認しましょう。
波線は印刷される?
校正機能による波線は、通常の文字装飾として入力した下線とは異なります。
印刷結果が心配な場合は、「ファイル」→「印刷」から印刷プレビューを確認しておくと安心です。
校正表示をオフにする方法
校正による表示が作業の妨げになる場合は、「ファイル」→「オプション」→「文章校正」からスペルチェックや文章校正に関する設定を確認できます。
ただし、校正機能そのものを無効にすると入力ミスなどに気付きにくくなるため、必要性を考えて変更しましょう。
左側に縦線が出る場合は変更履歴を確認

文字の下ではなく、ページ左側などに縦線が表示される場合は、変更履歴を確認しましょう。
変更履歴で線が表示される仕組み
Wordには文書に加えられた修正を記録する「変更履歴」機能があります。
変更箇所を分かりやすく示すため、表示方法によっては余白に線などが表示されます。
共同編集した文書や他人から受け取ったファイルで発生した場合は特に確認してみましょう。
変更履歴の表示を切り替える
「校閲」タブから変更履歴に関する表示方法を確認できます。
表示方法を変更すると線が見えなくなる場合があります。
ただし、表示を隠すことと変更履歴そのものを削除することは同じではありません。
線を完全に消すには変更を承諾・拒否する
変更履歴そのものを文書からなくしたい場合は、必要な修正を確認したうえで変更を承諾または拒否します。
重要な文書では、内容を確認せずに一括処理しないよう注意しましょう。
コピー&ペーストした後だけ下線が付く場合
Webページや別のWord文書から文章をコピーした後に下線が現れるなら、コピー元の書式が引き継がれている可能性があります。
コピー元の書式が引き継がれる原因
通常のコピー&ペーストでは、文字だけでなくフォント、色、下線などの書式情報も一緒に貼り付けられることがあります。
そのため、自分では下線を設定していなくても、コピー元に下線があればそのまま表示されることがあります。
「書式なしテキスト」で貼り付ける
余計な書式を持ち込みたくない場合は、貼り付け時に「テキストのみ保持」など、書式を引き継がない貼り付け方法を選択すると便利です。
文章だけを利用したい場合には特に有効です。
すでに付いた書式をクリアする
すでに貼り付けた文章に不要な下線などが付いている場合は、対象範囲を選択して「書式のクリア」を利用できます。
Ctrl + Spaceで文字書式をリセットする方法もあります。
ただし、必要な太字や文字色なども解除される可能性があるため、対象範囲を確認してから実行しましょう。
Ctrl + QとCtrl + Spaceの違い
「Ctrl + Space」は主に文字に直接設定された書式をリセットするときに使います。
一方、「Ctrl + Q」は段落に直接設定された書式をリセットするときに利用できます。
どちらを使えばよいか分からない場合は、線が「文字についているのか」「段落全体に関係しているのか」を確認すると判断しやすくなります。
それでも線が消えないときの確認ポイント
ここまでの方法で解決しない場合は、Wordそのものではなく、使用している文書やテンプレートなどに原因がないか切り分けます。
特定の文書だけで発生する
まず新しい空白の文書を作り、同じ操作を行ってみましょう。
新規文書では発生せず、特定のファイルだけで発生するのであれば、その文書固有のスタイルやテンプレートなどが影響している可能性があります。
テンプレートやNormal.dotmの影響
Wordではテンプレートにさまざまな書式設定を保存できます。
テンプレート側の設定に問題があると、新しく入力した文章にも意図しない書式が適用される可能性があります。
ただし、テンプレートの初期化や変更はほかの書式にも影響する可能性があるため、バックアップを取ったうえで慎重に行いましょう。
アドインを一時的に無効化する
文書校正ツールやWordを拡張するアドインが動作に影響するケースも考えられます。
「ファイル」→「オプション」→「アドイン」から使用しているアドインを確認し、原因を切り分けるために不要なものを一時的に無効化して検証します。
Word・Microsoft 365を更新する
設定に問題が見当たらない場合は、WordやMicrosoft 365が最新の状態になっているか確認しましょう。
Wordでは過去に、日本語ユーザーで予期しない実線・点線の下線が表示される既知の問題がMicrosoftから案内されたこともあります。
そのため、突然これまでと違う線が出るようになった場合は、アップデートも確認する価値があります。
別の文書やPCでも再現するか確認する
可能であれば、新規文書や別のPCでも同じ現象が起きるか確認します。
特定のファイルだけなら文書側、すべてのファイルで発生するならWordの設定や利用環境側というように、原因を絞り込みやすくなります。
特殊な線が表示される場合
ここまで紹介したもの以外にも、Wordにはさまざまな「線」があります。
表の中だけに線が出る
表の中だけに表示される線なら、表の罫線を確認します。
文字の下線を解除しても表の罫線は消えないため、表を選択したうえで罫線の設定を変更する必要があります。
クリックして選択できる線は図形の可能性
線をクリックしたときにオブジェクトとして選択できる場合は、「図形」の線が挿入されている可能性があります。
この場合は段落罫線ではないため、図形を選択して削除します。
ページ下部の線は脚注区切り線の可能性
脚注を使用している文書では、本文と脚注を分けるための区切り線が表示されます。
ページ下部にだけ線が出ている場合は、脚注が設定されていないか確認しましょう。
ヘッダー・フッターに毎ページ線が出る場合
すべてのページの同じ位置に横線が表示されるなら、ヘッダーまたはフッターに線や罫線が設定されている可能性があります。
ヘッダー・フッターの編集画面を開き、図形や段落罫線などが設定されていないか確認します。
Wordの下線・線トラブルで便利なショートカット
下線や書式の問題を解決するときは、次のショートカットを覚えておくと便利です。
- Ctrl + U: 下線のオン/オフ
- Ctrl + Space: 直接設定された文字書式をリセット
- Ctrl + Q: 直接設定された段落書式をリセット
- Ctrl + Shift + N: 標準スタイルを適用
- Alt + Ctrl + Shift + S: スタイルウィンドウを開く
特に、文字だけに下線が付いている場合は「Ctrl + U」、コピー後に書式がおかしくなった場合は「Ctrl + Space」を覚えておくと便利です。
Wordで勝手に下線が付くときのよくある質問
症状に合った原因を見分ければ、Wordを初期化しなくても解決できるケースが多くあります。
下線を消してもまた勝手に付くのはなぜ?
同じ操作をしたときに毎回線が付くのであれば、Wordの自動書式やスタイルが原因になっている可能性があります。
その場で線を削除するだけでなく、「入力オートフォーマット」やスタイルの設定も確認しましょう。
勝手に入った横線を最速で消す方法は?
横線を入力した直後なら「元に戻す」で解除できる場合があります。
すでに入力作業を進めている場合は、段落罫線かどうかを確認し、罫線の設定から解除します。
DeleteやBackspaceで消えない場合は、文字ではなく段落罫線である可能性を疑ってください。
青い下線だけ消すことはできる?
青文字+下線がURLやメールアドレスに表示されているのであれば、ハイパーリンクを削除することで解除できます。
今後も自動的に付けたくない場合は、入力オートフォーマットのハイパーリンク設定も変更します。
赤や青の波線は印刷される?
文章校正によって表示されている波線は、通常の文字装飾として設定した下線とは異なります。
実際の印刷状態が気になる場合は、印刷プレビューで確認してください。
設定変更はほかの文書にも影響する?
変更する設定によって異なります。
Word全体のオートコレクトや入力オートフォーマット設定を変更した場合、新しく編集するほかの文書での入力動作にも影響する可能性があります。
一方、特定の文書やスタイルだけを変更した場合は、その文書側の設定として影響することがあります。
Wordを初期化しないと直らない?
多くの場合、いきなりWordを初期化する必要はありません。
まずは線の種類を確認し、段落罫線、文字書式、ハイパーリンク、校正、変更履歴の順に原因を切り分けてください。
特定の文書だけで発生する場合は、テンプレートやアドインなども確認してから初期化を検討しましょう。
まとめ|Wordで勝手につく線は種類を見分ければ解決できる

Wordで勝手に下線が付いたように見えても、原因は1つではありません。
代表的な原因を整理すると、次のようになります。
- ページ幅いっぱいの横線 → 段落罫線を確認
- 文字そのものの下線 → Ctrl + Uや文字書式を確認
- 青文字+下線 → ハイパーリンクを確認
- 赤・青などの波線 → 文章校正を確認
- 左側の縦線 → 変更履歴を確認
- コピー後だけ付く → コピー元の書式を確認
特に重要なのは、「下線だから下線ボタンを解除すればいい」と決めつけないことです。
ページ幅いっぱいに伸びる横線なら段落罫線、URLだけならハイパーリンクというように、線の見た目から原因を切り分ければ解決しやすくなります。
また、同じ線が何度も勝手に表示される場合は、その都度削除するだけでなく、入力オートフォーマットなどの自動設定も見直しておきましょう。
これでWordの「勝手に下線がつく」「横線が消えない」というトラブルにも落ち着いて対処できるようになります。

